ミス日本「海の日」インタビュー

2023ミス日本「海の日」稲川 夏希(いながわ なつき)さん

ミス日本「海の日」とは

1950年から毎年開催されるミス日本コンテストの表彰項目のひとつです。島国日本になくてはならない海の恵みに感謝し、海洋業界の理解と関心を高める役割を担います。

稲川 夏希(いながわ なつき)さん

東京都生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科4年生。ヨットマンだった父の影響で幼少期から海に慣れ親しんで過ごす。大学では会社法のゼミ代表を務め、司法試験合格を目指して猛勉強中。子ども食堂の運営サポートなどボランティア活動にも積極的に参加している。趣味は高地トレーニング、お伊勢参りなど。特技は競歩(全国大会優勝経験あり)、ピアノ。

海洋国家・日本の魅力を発信していきます!

支えてくれた家族、そして大好きな海に感謝

―ミス日本「海の日」の受賞、おめでとうございます。今のお気持ちをお聞かせください。

稲川さん(以下、稲川):
ありがとうございます。私はヨットマンだった父の影響で幼いころから常に海が身近にある環境で過ごしてきましたので、ミス日本の中でも特に「海の日」に選んでいただけたことが、とても嬉しく光栄に思っています。そして、ミス日本ファイナリストとしての期間中、一番近くで見守り、支えてくれた祖父母や両親、兄、そして大好きな海に感謝の気持ちでいっぱいです。1996年以来、先輩方が培ってきたミス日本「海の日」の実績に恥じないよう、1年間、精いっぱい努めさせていただきます。

―稲川さんにとって、海はどんな存在ですか?

稲川:
海は私にとって、家族の思い出がいっぱい詰まった大切な場所です。海で家族とともに過ごした思い出は、わたしにとって何よりの宝物。本当に数えきれないほど何度も家族で海に行きましたが、海にいるときはいつも家族がいつも笑顔で幸せな気持ちで過ごしていました。そのため、これまでは「海=楽しい」というイメージしかなかったのですが、ミス日本「海の日」を拝命して海のことをより深く知ることができ、海の安全がたくさんの方々の努力によって守られていることを実感しています。これからも大好きな海のことをさらに深く学び、多角的な見方ができるようになりたいと思っています。

―海にまつわる、忘れられない思い出があれば、教えてください。

稲川:
小学6年生のときに、沼津の海で経験した2kmの遠泳です。当日は海は少し荒れていて、海に入ると波に揺られて思う方向に自分の体が動かないことに恐怖を感じました。しかし、先輩や先生方からの声援を受けながら、友人たち隊列を組んで必死に泳ぎ切ることができて、感無量。ゴール後に浜で食べた氷砂糖の味は、今でも忘れられません。このことがきっかけで海で泳ぐことが大好きになり、夏休みの度に家族で江ノ島の海で海水浴を楽しむようになりました。昨今は子どもたちの「海離れ」が懸念されていますが、幼いころに海で楽しい時間を過ごす機会を設けてあげれば、子どもたちがもっと海を好きになってくれるのではないかと思っています。

道路がない海だからこそ、ルールと優しさを

―ミス日本「海の日」受賞を機に、2級小型船舶免許を取得されました。試験はいかがでしたか?

稲川:
学科では、聞きなれない専門用語が多く、少し戸惑いました。実技では着岸がすごく難しかったです!車の運転とは違い、船の操縦では波の動きや風の向きを考えながら操縦しなくてはならないため、頭をフル稼働させながら操縦しました。これまでは父や兄の操縦するヨットやボートに同乗しているだけでしたが、免許取得によって海の交通ルールや船の仕組みが理解できたので、家族で海に出るのがますます楽しくなりそうです。できたら、近いうちに私自身の操縦で、家族をミニ・クルージングに招待したいなと思っています。

―免許の取得を通じて、どんな気づきや発見がありましたか?

稲川:
道路のない海だからこそのルールがたくさんあるのに驚きました。自動車の場合、道路が整備されていて車線も分かれているので、道に沿って走れば基本的に問題ありません。でも、海には道路や車線はないので、帰港・入港・浅瀬などの注意喚起のためのブイが設置されていたり、針路上で優先される船・譲らなければならない船が決まっていたりと、様々なルールが設けられています。目に見える道がなく開放的な海だからこそ、ルールを順守し、思いやりの心をもって操縦することが大切であることを実感しましたし、皆さんにもお伝えしていきたいと思っています。

―今後、ミス日本としてどんな活動に力を入れていきたいですか?

稲川:
海の楽しさだけでなく、海洋国家日本の魅力、そして海で働く皆様の想いや活動を広く知ってもらうべく、精一杯発信して参ります。また、せっかく2級小型船舶免許を取得したので、マリンレジャーの楽しさも、自らがクルージングを楽しむ姿を通じて皆様にお伝えしていきたいと思っています。また、できる限り多くの海を訪れて地元の皆様と交流し、各地域の海に関する取り組みについて学び、私自身の言葉で広く発信していくことも目標の1つです。まずは、地元・神奈川県横浜市の海の魅力を発信していくことから、始めたいと思っています!

―今後の目標を教えてください。

稲川:
今の目標は弁護士になることです。きっかけは中学時代に、6歳のある男の子が言った「僕は、おうちに帰りたくないの」という言葉。その子の家は母子家庭でお母様が夜中1時まで働いていたため、彼は毎晩、たった一人で夜ご飯に菓子パンを食べていたことに大きな衝撃を受けました。このような寂しい想いをしながら暮らす子どもを一人でも多く助けたい!という願いから、横浜市内にある子ども食堂の運営をボランティアでお手伝いしたり、子育て支援に関する政策提言を行ったりしてきました。将来は弁護士として、あの男の子のお母様のように一人で子育てに悩む女性をサポートする仕事に取り組んでいきたいと考えています。そして最終的には政治家となって、生まれや性別に左右されることなく、一人ひとりが笑顔で輝きながら人生を歩める社会が実現できるよう、生涯をかけて努めていきたいと思っています。
もちろん、大好きな海に関わる活動も、ずっと続けていきたいと思っています。皆様、どこかの海でみかけたら是非お気軽にお声をかけてくださいね!お互いに安全には十分気を付けて、マリンライフを楽しみましょう。

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